第83回東京選手権は25日、駒澤陸上競技場にて時折激しい雨に見舞われる難しいコンディションの中三日目の競技が行われた。男子100mhは日本記録保持者の高山峻野(ゼンリン)が13秒54の大会記録で優勝を果たした。進境著しい石川周平(富士通)が13秒61で2着、期待の若手泉谷駿(順大)は13秒80の3位に終わった。
有力選手が顔を揃え好タイムが期待された女子100mhでは鈴木美帆(長谷川体育施設)が13秒53で大接戦を制した。鈴木は昨年一気に台頭してきた若手の成長株。向かい風1,9mとやや風に恵まれなかった。100mで2着に入った青木益未(七十七銀行)が13秒54でここでも2着、予選をトップで通過した福部真子(日本建設工業)は13秒58の3着、世界陸上代表経験のある紫村仁美(東邦銀行)は13秒64の4着に終わり、七種競技にも出場しているヘンプヒル恵(アトレ)はフライングで失格となった。
男子800m決勝は昨年の日本選手権で同種目を優勝しているクレイアーロン竜波が1分50秒54の大会記録で制した。日本記録保持者の川元奨は終盤で失速、1分52秒11の4着に終わった。尚、クレイアーロンはレース後、予定通り今秋からテキサス農工大に留学することを明言している。
また、女子の800mは予選、決勝が同日に行われ、広田有紀(新潟アルビレックスRC)、大森郁香(奥アンツーカ)、細井衿菜(慶大)といった有力選手が欠場した中、卜部蘭(積水化学)が昨年の日本選手権中距離二冠の貫禄を示し、2分5秒77と2位以下を5秒以上突き放すタイムで圧勝した。
女子5000mでは市民ランナー山口遥(AC・KITA)が16分15秒94のタイムで制し、前日の10000mに続き二冠となった。
フィールド種目では中野瞳(和食山口)が出場選手中ただ一人の6mジャンプとなる6m18を跳び、女子走り幅跳びを制した。
その他の種目の優勝者は以下の通り
男子 3000m障害 ①新家裕太郎(創価大学)8分57秒82
女子 棒高跳 ①安宅伽織(日体大) 3m70
男子 棒高跳 ①来間弘樹(ストライダーズAC) 5m30