8月に中国・成都で開催されるユニバーシアード代表選考会を兼ねた、第24回日本学生ハーフマラソンが、3月14日、東京・立川市の陸上自衛隊駐屯地内を周回するコースで行われ、折からの強風でスローペースになった中、鎌田航生(法政大3年)が1時間3分00秒のタイムで優勝を果たした。2位には1時間3分08秒で鈴木芽吹(駒澤大1年)が続き、鈴木に1秒差の3位には島崎慎愛(よしのり、國學院大3年)が入った。
出場した日本人選手中、最も速いハーフのベストタイムを記録していた川瀬翔矢(皇學館大4年)は1時間5分32秒の46位と力を発揮出来ず、10000mで27分46秒09のタイムを持つ田澤廉(駒澤大2年)、ケニア人留学生のチャールズカマウ・ワンジク(武蔵野学院大1年)は欠場だった。
レースは10メートルの強風が吹き荒れペースの上がらない消耗戦となり、最終盤の20㎞付近で10000m27分台のベストを持つ中谷雄飛(早稲田大3年)、箱根駅伝3区1位の石原翔太郎(東海大1年)ら有力選手が次々に集団から脱落、優勝争いは鎌田の他藤木宏太(國學院大3年)、小林歩(駒澤大4年)ら6人に絞られ、残り1㎞付近で鎌田が鮮やかなスパートで後続を引き離し、そのままゴールテープに飛び込んだ。 箱根駅伝1区区間賞に続き、ここ一番の大事なレースでの駆け引きの巧さ、勝負強さを見せ付けた鎌田は、法政二高時代からトラックレースより駅伝で力を発揮してきたロードの鬼タイプで、今後トラックのスピードにも磨きを掛ければまだまだ強くなる伸びしろを感じさせる選手だ。
また、女子のハーフは後方集団に位置していた小林成美(名城大2年)が15㎞付近で先頭集団に追いつき、終始先頭を引っ張った前回覇者で2019年ナポリユニバーシアード金メダリストの鈴木優花(大東大3年)とのラストスパート勝負に競り勝ち、1時間14分36秒で制した。2位の鈴木は小林と同タイムながら惜しくも連覇を逃した。
男女の入賞者は以下の通り
男子
1位 鎌田航生(法大3)1.03.00
2位 鈴木芽吹(駒大1)1.03.07
3位 島﨑慎愛(國學院大3)1.03.08
4位 藤木宏太(國學院大3)1.03.09
5位 小林 歩(駒大4)1.03.09
6位 伊豫田達弥(順大2)1.03.12
7位 栗原啓吾(中央学大3)1.03.24
8位 中谷雄飛(早大3)1.03.31
女子
1位 小林成美(名城大2) 1.14.36
2位 鈴木優花(大東大3) 1.14.36
3位 荒井優奈(名城大2) 1.14.45
4位 矢尾桃子(関西外大2)1.15.14
5位 黒田 澪(日体大2) 1.15.22
6位 小松優衣(松山大2) 1.15.24
7位 高橋ひより(東農大3)1.15.52
8位 北川星瑠(大阪芸大1)1.16.00
文/芝 笑翔