桐生祥秀の今期初戦!男子走幅跳橋岡優輝にも注目を!第104回日本陸上選手権大会・室内競技プレビュー

当初の2月開催予定から、コロナウィルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令の為延期となっていた2021日本室内陸上競技大阪大会が3月17日から二日間、大阪城ホールに於いて開催される。シニアの部は第104回日本陸上選手権・室内競技として行われ、またU16、U18、U20の選手が出場するジュニアの部も同時に実施される。 既に海外ではヨーロッパ室内選手権などで好記録が生まれており、有力選手の多くがシーズン初戦を迎える今大会でどのようなスタートを切るか、気になるところだ。

取り分け注目したいのが、男子走幅跳の橋岡優輝(日本大4年)だ。2019年のドーハ世界選手権で8位入賞、昨年はコロナ禍で出場試合は少なかったものの、日本インカレでは試技回数が4回に制限されるなか最終跳躍で8m29のビッグジャンプを見せるなどここ一番での集中力と修正力の高さを遺憾なく発揮。既に五輪参加標準記録8m22を突破しており、見据えるのは日本選手権を優勝しての出場権獲得だけでなく、オリンピックでの決勝進出のその先だ。ヨーロッパ室内でギリシャのM・テントグルーが8m35の今期世界最高を叩き出している事は意識している筈。1回目の試技から8m級のジャンプを跳べる選手だけに、今大会でもシーズン最初の試技から目が離せない。

走高跳の真野友博(九電工)は昨秋の全日本実業団選手権で五輪参加標準記録まであと2㎝に迫る2m31をクリアして優勝を飾ると、日本陸上選手権でも2m30で制し、五輪代表候補に急浮上。昨年の勢いを継続し、室内日本記録2m35を保持する戸邉直人(JAL)に再び勝利する事が出来るか。

リオ五輪4×100mリレー銀メダルメンバーの桐生祥秀(日本生命)が60mにエントリー、今期の始動の舞台を大阪城ホールに選んだ。スタートの反応や身体の動き、加速のチェックなどが主眼となろうが、好スタートを切って混戦となっている五輪代表獲得に向けて弾みを付けたい。昨年のこの大会を制している多田修平(住友電工)が強敵となる。

60mHでは高山峻野(ゼンリン)と金井大旺(ミズノ)の新旧日本記録保持者に、若手の泉谷駿介(順天堂大3年)がどこまで迫れるか。成長著しい石川周平(富士通)や昨年に競技復帰した増野元太(メイスンワーク)も侮れず、激戦の予感が漂う。

女子の注目は何と言っても60mH。100mH日本記録保持者の寺田明日香(パソナ)に、昨年日本選手権で寺田を破った青木益未(七十七銀行)、ドーハ世界選手権100mH代表の木村文子(エディオン)ら錚々たる顔ぶれが揃い、混戦必至。昨シーズン、スタートダッシュに進境を見せた金井まるみ(ドトール)もこの距離ならばチャンスがあるか。昨年の大会で青木がマークした8秒11の室内日本記録更新の可能性も充分だ。

女子走幅跳は3人のエントリーだが、秦澄美鈴(シバタ工業)は既に昨月、鹿児島県大崎町で行われた室内大会で6m35を記録しており、2戦目で更に記録を伸ばせるか期待をしたい。安定して6m40台のジャンプを跳ぶだけの力はあるが、6m50にはなかなか届かない。まずはこの壁を打ち破らなければ、五輪参加標準記録、6m82は見えてこない。

また、同時に実施されるジュニアの部では、東京五輪後の日本陸上界を担う新星が飛び出すのか、楽しみにしたい。

文/芝 笑翔

記事への感想お待ちしております!twitterもやっています。是非フォローおねがいします!(https://twitter.com/ATHLETE__news

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。
search previous next tag category expand menu location phone mail time cart zoom edit close