ー 泉谷さんの経歴をおしえてください。
中学1年から陸上競技を始めて、最初は走幅跳をしていました。
大学2年から今の専門種目の7種競技を始めました。現在社会人2年目になります。
7種競技の得意種目は100mHと走幅跳で、自己ベストは2019年10月に出した5218点です。2020年は苦しんでいました 笑
新しい練習環境に慣れていなかったりだとか、いままでの自分のスタイルとかがわからなくなって、で無理をしすぎて、我慢をし続けて、動けないくらいの痛みが出てしまって・・・
大学院2年生のときインカレが9月にあったんですが、その前後に今愛知県にいる混成競技のコーチに、これからおしえていただけないか?と直談判して、2019年11月から月1回程度みてもらうことが始まりました。
練習の取り組み方とかスタイルとか、そもそもの体の動かし方ということにも着目してやり始めて、2020年4月からは、就職でそれまで住んでいた大阪から東京に引っ越してきて、環境がガラッとかわりました。練習も日本大学で練習しながら愛知県のコーチに2ヶ月に1回1週間くらい行かせてもらっているという中で、いままでやってきたことと全然違うことをやっていて、無理をしすぎたというか・・・。
新しい練習環境になれていなかったりだとか、いままでの自分のスタイルがわからなくなって、で無理をしすぎて、我慢をし続けて、動けないくらいの痛みが出てしまいました。
日本選手権には出たんですけど、途中棄権して、そこからの痛みが取れていない状況でした。
ようやく12月頃に心と体がかみ合ってきて、すこしずつ自分がやらなければいけないこととか、やりたいと本当におもっていることとか、全部治してやりはじめたところ
ー リハビリへの取り組みの様子などおしえてください
怪我との向き合い方についてはとりあえず無理しないことと、ちゃんと検査すること、治療に行くということを重点的にやっていました。2020年8月くらいから右の腸骨という部分が痛くて、その痛みが9月に爆発しました。それが逆の足の筋にも来てしまったので、まず原因を探って、とりあえず安静にするというのを1ヶ月くらいしていました。少しずつ治療をしていくうちに痛みも取れてきたり、今の自分に足りない部分やどこが弱いかとか、逆に強い部分、ちゃんと自分の心と体に向き合える時間をもてました。怪我をしてから1ヶ月くらいは気持ちがどん底だったんですけど、ようやく12月頃に心と体がかみ合ってきて、少しずつ自分がやらなければいけないこととか、やりたいと本当におもっていることとか、全部治してやり始めたところです。
2020年の年末からは下高井戸ヒーリングプラザという治療院とご縁があり、治療やセルフケアをサポートしていただける体制も整いました。2021年2月には怪我も回復し少しずつ練習を積み重ねています。
結局自分の心に向き合えていなかったのが原因だったので、いまはそこに向き合えているかなと思います。
―「デュアルキャリア」についてお聞かせください
仕事と競技どちらも両立していくという考え方なんですが、株式会社ジーケーラインは楽天市場やYahoo!ショッピングなどのEC市場に出品されている方々がお客様で、その方々のWEB制作を請負ったり、それにかかわるシステムやSEO対策などを行っている会社です。私はその営業部に配属されて、実際に営業をしたりお客様からのお問い合わせに対応したりしています。社会人2年目となる2021年4月1日からは既存営業部と人事(広報部)を兼任することになりました。
―1日の日程、週のスケジュールをおしえてください
基本的には10時から19時が弊社の定時なんですけど、その定時の先か後ろ、午前中に練習したい場合だったら、午前中に練習時間をいただいて、13時から19時まで勤務をする、もしくは10時から16、17時くらいまで勤務をして、そこから練習をするという形で、私は季節で分けています。
冬は夜の気温が低いので午前中に練習をして昼から勤務をするという形です。
週に5日から6日くらいは練習時間を取りたいと思っているので、基本的にはそんな感じで、平日の2日間くらいはフルタイムで、それ以外は午前中に練習して13時から19時に働くというふうにやっています。

根本的なお金の話だったり、社会人としてのマナーだったり、あとは仕事の進め方だったり・・・この経験を現役の間からできて、この選択をしてよかったなとおもっています
― 学生時代と現在の違いはありますか?今の方がいいことや大変なことなど
学生の時もアルバイトでガッツリ働いていて、責任のある立場を任されたりもしていたので、逆に学生の時の方が時間を切り詰めてやってたなと思います。
日曜日が練習オフだったら朝8時から10時間くらいバイトしたりとか 笑
ちょっと変わった学生だったかもしれないですけど・・・。
時間、リズムは今の方がつくれているなと、そこはすごくいいなと思います。
会社に所属して正社員として認めてもらって、ちゃんと業務もしながら競技もできるということもです。
株式会社ジーケーラインではアスリート社員を1から育てようとしてくれているので、根本的なお金の話だったり、社会人としてのマナーだったり、あとは仕事の進め方だったり、やってみないとわからなかったというのがすごくあるので、この経験を現役の間からできて、この選択をしてよかったなっておもっています。
どうしても社会人で競技やるって任意というか、やらなくてもいいことなのになってすごい考える時期があって・・・
― 大変なことはなさそうですね?
もちろん大変なこともあって、いろんな方にご縁があって助けていただいていて、練習だったり、金銭面であったり、その他のことでサポートしてもらいながらやっていけている状態なので、競技の結果も出して、会社での結果も出したいなという思いがすごく強くあります。
その思いが強すぎて、全部全部と欲張りすぎて潰れてしまったので、そこは本当に大変だったと思います。どうしても社会人で競技やるって任意というか、やらなくてもいいことなのになってすごい考える時期があって、ただ好きでやっていてお金ないし 笑 あっても好きなことに使えないし・・・とか、すごいネガティブなことも考える時期がありました。
でも、そもそもなんでこの競技続けようって思ったのかなという時に、七種競技始めた時が自分の初めてって言っていいくらいの成功体験というか・・・七種競技をやって元々の専門種目だった走幅跳の記録が伸びたりだとか、初めて全日本で戦えたりだとか、この種目とこの種目の共通点があってどっちも伸びただとか、何より1種目ごとの競技の記録が伸びた時の楽しさだとか、それを自分がいろんな人に伝えていったりだとか、いろんな形で証明していきたいと思ったからなのかなと、本当に最近すごい考えてそこに行き着いたので、
いまはどっちも頑張ろうってまた思っているんですけど、それまでは競技やらなくてもいいんじゃない?って思っちゃう自分もいたので結構大変でした 笑
― 社会人になって競技を続けるかどうか迷っている学生に向けて
私がすごい迷ったタイプなので・・・
多分続けても後悔するし、続けなくても後悔します。違う理由で・・・多分
続けたら「なんで続けたんだろう・・・しんど」みたいな 笑
逆に続けなかったら「社会人慣れてきたけど・・・続けたらよかったな」みたいな、多分どっかで後悔すると思います。
最初はフワッとした気持ちでやってしまったところもあったけど、途中でやめたくないという気持ちがあったので続けてるし、がんばろうと今心で思ってやっています。
多分どの選択をしても後悔しないことはきっとないと思うので、飛び込んでしまって、うまくいかなかったら帰る場所があるっておもって、私はそれでやって今この選択でよかったなと思っています。
私は新しい環境にチャレンジしたり、ちょっと自分の世界を変えることで、自分の世界が広がるというか、自分が井の中の蛙だったのをすごい感じたので、競技を続けるにしろ続けないにしろ、それが競技であろうとなかろうと、ちょっと外に踏み出してくれたら私は嬉しいです!

ー 最後に
今の私は、2024年のパリ五輪に七種競技で出場し、活躍することを本気で目指しています。
今までの私は、「どうせ自分なんて…」と、この目標を口にすることすらできませんでした。
でも、そんなことでためらってたら、本当に何も成し遂げられないまま競技人生が終わるって気づいたんです。
だから今は、胸を張って自分の願望や目標を口に出して、それを達成するための行動を日々積み重ねています。
この大きな目標に潰されそうになったり、大変なこともありますが、自分の言葉に責任を持つことによって周りの人達に応援してもらえる人が増えたり、結果が少しずつついてきたりと、とても楽しく充実した毎日を生きることができています。
なので、今何かに迷っている方々は、どうか自分の本当の願望はなんなのか、ということに向き合ってみてください。
自分が誰のために何のためになぜやりたいのか?そこにしっかり向き合ってみてください。
そうすれば、時間はかかるかもしれないけど、自分が本当にやりたいと思えることに巡り合えるはずです。
なので、私は自分がやりたいことをやる人生を歩むことをおすすめします。頑張ってください
コメントお待ちしております。