昨年の大会がコロナ禍により中止となっていた日本学生陸上競技個人選手権大会が6月4日、神奈川・レモンガススタジアム平塚をメイン会場に2年振りに開催され、時折雨が激しくなる悪コンデションの中、トラックでは男子10000m競歩、男女の1500mなどの決勝種目や男女400mの予選、またフィールドでは男女の走高跳、女子走幅跳決勝などの初日の競技が行われた。
男子の10000m競歩決勝では、東京五輪20㎞競歩の補欠選手となっている古賀友太（明治大）が2位以下に1分以上差をつける40分16秒18のタイムで圧勝し力を示した。
女子1500m決勝は、3000m障害でパリ五輪強化指定選手となっている西出優月（関西外国語大）が終始先頭を引っ張る展開となったが、山﨑りさ（日本体育大）が残り200m手前から鮮やかなスパートを決め、4分28秒12で優勝。山崎は先日の関東インカレも制しており、ラストの切れ味と勝負強さが際立っている。また男子の1500mは佐久間秀徳（明治大）が3分51秒89で制した。
女子100mHは昨年の日本インカレチャンピオン、島野真生（日本体育大）が欠場となった中、関東インカレでは2着と島野の後塵を拝していた玉置菜々子が13秒30（+1.4）の好タイムで優勝を飾った。これは島野のPB13秒36や、現役学生の中で最もPBの良い小林歩未（筑波大、今大会は準決勝を棄権）の13秒34を上回る「学生最速」タイムで、寺田明日香（ジャパンクリエイト）らの活躍で活況を呈する100mHにまた一人有望選手が現れたと言って良いだろう。
男子の110mHも、泉谷駿介、村竹ラシッド（共に順天堂大）ら東京五輪代表を狙う選手は欠場となったが、5月の関西学生チャンピオンシップを制している徳岡凌（立命館大）が6月1日の木南記念から中二日の強行軍ながら疲れを見せず、13秒50（+3.8）で制した。
女子走高跳は、1m70をクリアした武山玲奈（環太平洋大）と神坂莉子（日本女子体育大）がともに1m75に失敗、ジャンプオフの末に1m67をクリアした武山が勝利した。男子の走高跳は堀井遥樹（新潟医療福祉大）が2m16で、女子の走幅跳は北田莉亜（関西学院大）が6m18（+1.6）でそれぞれ制した。
また、男女のハンマー投げは、相模原ギオンフィールドを会場に実施され、男子は66m62を記録した中川達斗、女子は58m16を記録した勝冶玲海の九州共立大学勢が、アベック優勝を成し遂げた。
日本学生陸上競技個人選手権初日の決勝種目の結果（3位まで）
トラック種目
男子10000m競歩決勝
①古賀友太（明治大4年）40:16.88
②住所大翔（順天堂大4年）41:26.08
③向井大賀（九州共立大2年）41:44.58
女子1500m決勝
①山﨑りさ（日本体育大1年）4:28.12
②保坂晴子（日本体育大2年）4:28.77
③西出優月（関西外国語大4年）4:29.75
男子1500m決勝
①佐久間秀徳（明治大4年）3:51.89
②谷澤竜弥（中央大4年） 3:51.89
③村本龍彦（山梨学院大3年）3:51.89
女子100mH決勝（+1.4）
①玉置菜々子（国士館大3年）13.30 ※大会新
②岩佐茉結子（東学大1年）13.44
③伊藤彩香（福岡大1年）13.60
男子110mH決勝（+3.8）
①徳岡 凌（立命館大4年）13.50
②横地大雅（法政大3年）13.58
③久保田太一（筑波大3年）13.75
フィールド種目
男子ハンマー投決勝
①中川達斗（九州共立大院1年）66m62
②福田翔大（日本大3年）66m18
③小田航平（九州共立大4年）65m19
女子ハンマー投決勝
①勝冶玲海（九州共立大2年）58m16
②高橋沙湖（大阪体育大院2年）55m46
③白木七星（岐阜協立大4年）54m90
女子走高跳決勝
① 武山玲奈（環太平洋大4年）1m70
② 神坂莉子（日本女子体育大4年）1m70
③ 八重樫澄佳（筑波大1年）1m65
③ 亀田実咲（福岡大1年）1m65
③ 梅原遥奈（日本大3年）1m65
③ 細田弥々（日本体育大1年）1m65
③ 岸本志恵（日本女子体育大2年）1m65
男子走高跳決勝
①堀井遥樹（新潟医療福祉大4年）2m16
②本田基偉（近畿大工業高専5年）2m13
③平塚玄空（日本大院2年）2m13
女子走幅跳決勝
①北田莉亜（関西学院大2年）6m18（+1.6）
②杉村奏笑（日本大4年） 6m13（+5.5）
③小玉葵水（東海大北海道3年） 6m05（+5.2）
文／ATHLETE News 編集部
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